弊社社員が浸透探傷試験(PT検査)を実施している様子
非破壊検査とは、製品や構造物を壊すことなく、内部の劣化や欠陥を検出する技術であり、品質と安全性を守るために欠かせない手法です。対して、破壊検査も存在し、わざと想定以上の圧力や引っ張り、落下を行うことで、製品の強度や耐久性などを確かめます。しかし、材料のコストが高い、製品を作るための技術難度が高い製品など、高コストな製品の安全性の評価に適切な方法で、十分な安全性が評価できる技術が確立されています。
例を挙げると、溶接部品や建造物、鉄道の構造体などに微細な欠陥が気づかれないまま利用された場合、期間が経ってから、想定していなかった事故・トラブルに発展する可能性があります。非破壊検査は、このような見えない部分の不具合を早期に発見し、製品や設備の信頼性を高める技術です。
非破壊検査は、当社が得意とするプラント製品の製造でよく用いられ、さらに小さな工業製品に至るまで、さまざまな分野で広く使用されています。今回は、非破壊検査を得意とする金属加工メーカーである当社が、非破壊検査の種類や特徴について詳細に解説します。
- 1. 非破壊検査とは?
- 1.1. 非破壊検査の特徴とメリット
- 1.2. 非破壊検査が適用される対象物の例
- 2. 非破壊検査の種類
- 2.1. 目視検査(VT:Visual Testing)
- 2.2. 浸透探傷試験(PT:Penetrant Testing)
- 2.3. 磁粉探傷試験(MT:Magnetic Particle Testing)
- 2.4. 超音波探傷試験(UT:Ultrasonic Testing)
- 2.5. 放射線(X線)透過試験(RT:Radiographic Testing)
- 2.6. 渦流探傷試験(ET:Eddy Current Testing)
- 3. 非破壊検査が重要となる溶接欠陥について
- 3.1. 溶接欠陥の種類と有効な検出方法
- 4. 当社の品質保証と製品事例
- 4.1. 当社の品質管理体制
- 5. 『非破壊検査』まとめ
非破壊検査とは?
弊社で実施している超音波探傷試験(UT検査)の様子
非破壊検査(NDT: Non-Destructive Testing)とは、文字通り「物を壊さずに」製品を検査する方法です。製品を分解したり壊したりすることなく、内部構造や表面等に劣化や不具合が無いかを調べることができる検査技術です。製造過程で発生したワークの傷や割れ等を検出し、製品の安全性や品質を確保するために使われます。専用の液体や超音波、磁気など複数のアプローチがあり、製品の形状や材質に応じて適切な方法で検査を行います。
非破壊検査は、安全性や信頼性が求められる製品でトラブル防止に向けてよく用いられます。例えば、建築物、鉄道やトンネル、発電プラントなどインフラに関係が深い製品では特によく用いられ、製造時の部品に対しての検査はもちろん、既に利用されている構造物の検査に対しても、劣化を調べるために有効な手法です。
非破壊検査の特徴とメリット
非破壊検査の特徴や利点をリスト形式で今一度紹介いたします。
- 製品を破壊せず検査が可能であるため、コストメリットが望める
非破壊検査の最大の特徴は、製品にダメージを与えず内部の欠陥や構造を検査できるため、材料が高価な場合、製造難度が高い製品の検査に特に有効な手法です。また、検査技術も多数のアプローチが研究され、確立されているため十分な精度の検査が行えます。
- 内部や表面の微細な欠陥が検出できる技術が確立済み
非破壊検査の種類に関しては、後ほど詳細に解説しますが、専用の浸透液を用いる方法や、超音波やX線などの技術を用いることで、表面および内部の欠陥を高精度に発見できる技術が確立されています。
- 再製や補修/交換の必要性を判断でき、安全性を確保できる
非破壊検査の結果に基づいて、一定の製品の信頼性が保証できます。もちろん、検査に不合格だった場合には製品の再製が必要となる場合もありますが、製品および構造物の安全性が確保できるのです。また、トンネルやプラントのパーツなど、既に稼働している製品にも非破壊検査は適用可能な場合が多いことも大きなメリットで、補修や交換の必要性も判断でき、効率的なメンテナンスが実現できます。
非破壊検査は上記のような様々な特徴・メリットを持ちますが、もう一点、環境に優しい・サステナブルな社会の開発(SDGs)にも貢献する技術です。なぜなら、検査対象物を破壊せず検査が可能であるため、材料や廃棄物の排出を削減にも繋がり、資源の効率的な活用が可能になります。材料開発や量産品開発における破壊を伴う検査も、安全性を担保するためには非常に重要ではありますが、非破壊検査による品質保証で十分な場合は非破壊検査を選択することで、SDGsの達成に貢献可能な場合があります。
非破壊検査が適用される対象物の例
次に、非破壊検査が適用される製品や構造物などの例について説明します。
- プラント設備・発電所の部品や構造物
人々の生活のエネルギーを支える発電所やプラント設備は高い安全性が求められ、部品製造とメンテナンス時などに非破壊検査が良く用いられます。どの発電プラントの種類においても言えることですが、特に火力発電や原子力発電では、高熱や放射能など劣化や腐食の要因が多く存在しているため、建築時の部品の製造と稼働中の定期的な検査は、安全性・信頼性を担保するために非常に重要なプロセスとなります。非破壊検査を用いて、欠陥を早期に発見し、部品の交換や補修を行うことで、長期にわたってプラントは運用ができているわけです。
- 橋梁や鉄塔、トンネルなどの構造物
橋梁や鉄塔、トンネルなどの大型構造物は、風雨や気温の変化などの過酷な環境にさらされ、経年劣化が進みやすいです。また、コンクリートで構造された場合は、材料の特性上、内部の腐食やひび割れが発生する可能性があり、非破壊検査による内部構造の点検も重要です。倒壊などの事故に発展してしまうと、多くの人命にも関わる重大な事故に発展する可能性が高いため、定期的な検査と補修が求められます。目視やドローンを用いた画像による検査も行われておりますが、定期的に非破壊検査技術を用いて表面に加えて内部構造も含めた高精度な解析を行うことで、耐久性や補修の必要性が評価でき、安全性の確保につながっています。
- 自動車・輸送機器
自動車や飛行機、鉄道などの輸送機器は、人が運転し、不良による事故の発生が命にかかわるため、安全性や耐久性は非常に重視され、非破壊検査が幅広く活用されています。特に、多数の人を乗せて運ぶ輸送機や鉄道は、事故の発生の重大性が高い一方で継続的な稼働も求められるため、稼働後の破壊を伴う検査を行うことは困難であり、非破壊検査を選ぶ必要性が高い分野でもあります。また、輸送機器に関しては機体本体だけでなく、レールや滑走路、信号機など周辺設備まで定期的なメンテナンスが求められ、検査のニーズが高い分野でもあります。
- 製造業での製品検査
ここで、当社も中小製造業でありますが、製造業における非破壊検査の活用についても説明したいと思います。上に挙げたように安全性が求められる構造物や業界は多数存在しており、その部品を製造しているのは我々サプライヤーと呼ばれる企業である場合がほとんどです。サプライヤーとしては、どの製品も高品質に作ることは必ず意識していると思いますが、製造業全体でも一定の信頼性や安全性を担保するために製造物責任法(PL法)やJIS(日本産業規格)など品質保証を明確化するためのルールも定められており、これにより、一定の製品の品質を担保し、安全な社会が構築できているとも言えます。そして、PL法やJISの中において、特定の産業分野や製品の製造に関して、非破壊検査の実施が義務付けられている場合があります。特に、上述した構造物や業界においては求められるケースも多く、さらに、非破壊検査の技術・種類も多岐にわたるほか、非破壊検査で安全性を保証するためには専用の資格も要するため、検査専門の会社も存在するほど重要性は高い技術であるといえます。
当社 株式会社サンメックでは、非破壊検査に関する多様の資格をもつ検査技師が在籍しており、また、耐圧検査など幅広い検査への対応も可能です。また、必要に応じて検査成績書の発行も可能です。当社の品質保証体制に関しては、特設ページもございますので、ご興味がございましたら、ぜひご確認ください。
非破壊検査の種類
弊社で実施している磁粉探傷試験(MT検査)の様子
非破壊検査にはさまざまな手法が存在し、対象物の材質や形状、検査目的によって最適な方法が選ばれます。金属やコンクリートの内部欠陥を検出する手法から、表面の微細な傷を検出する技術まで、非破壊検査は幅広いニーズを解決します。
ここで、非破壊検査について、代表的な6つの手法について、その特徴を解説します。
目視検査(VT:Visual Testing)
目視検査は、直接人の目で検査対象の表面を確認する最も基本的な検査手法です。補助具として拡大鏡やカメラを使用して、表面の欠陥や異常を可視化することもあります。また、近年はドローンの活用も注目を集めており、橋梁の裏側やトンネルの天井部などリモートによる高所の検査や、原子力プラント内部など人体に悪影響が考えられる場所の検査の実現性も高い有効な手法です。目視検査は異常を早期に発見する初期段階の検査として非常に有効で、ほかの検査手法の補完的役割としても使用されます。目視検査の精度を高めるには、環境の明るさの確保や、検査者の視力と色彩感覚の高さと補強が重要です。
浸透探傷試験(PT:Penetrant Testing)
浸透探傷試験(PT)は、浸透性の高い液体を用いて、表面にある微細なきずや割れを検出する手法です。対象物を浸透液に浸し、毛細管現象によって液体が欠陥内部に入り込むのを利用します。浸透処理後、表面の浸透液を洗浄して取り除きますが、欠陥内部に入り込んだ浸透液は残ります。この後、現像剤(粒子の細かい粉末)を塗布すると、現像剤が浸透液を吸着し、欠陥部分が可視化されます。
PT検査は、表面にある微細な欠陥を検出するのに適しており、非磁性材料や金属製品など幅広い材料に対応可能です。目視では確認できない微細な表面欠陥の検出に優れていますが、工数が多く、内部の欠陥検査には向きません。ジェットエンジンのタービンブレードや自動車部品の検査、工業製品の最終検査や保守点検に広く使用されています。
適用箇所:表面
対象:非磁性材料、金属、セラミックス、プラスチックなど
検出する欠陥例:検出する欠陥例: 表面の割れ、ピンホールなど
実際に弊社で実施したPT検査実施後の製品。赤い浸透液が残っている部分が表面の傷や欠陥の可能性がある
磁粉探傷試験(MT:Magnetic Particle Testing)
磁粉探傷試験(MT)は、強磁性材料に磁場をかけ、表面や表層近くに存在する欠陥部分に磁粉を集めて可視化する検査手法です。対象物に電磁石を近づけて電流を流すと、表面に欠陥がある部分で外部に漏れ磁束が発生し、その磁束に磁粉が吸着することで欠陥の位置や大きさを確認できます。鉄や鋼などの強磁性材料に適しており、溶接部や機械部品の表面検査に広く用いられます。
MT検査は、欠陥部分に磁粉を集めることで迅速に欠陥を可視化でき、面的な外部の欠陥検査に非常に効果的です。主に航空機や自動車、鉄道の部品検査、構造物の安全性確認に活用されています。ただし、非磁性材料には適用できません。
適用箇所:表面・近表面
対象:強磁性材料(鉄、鋼など)
検出する欠陥例:表面割れ、溶接部の欠陥など
超音波探傷試験(UT:Ultrasonic Testing)
超音波探傷試験(UT)は、対象物に超音波を照射して検査する方法です。超音波は材質の境界面で反射する性質があるため、反射してきた超音波の大きさや、反射までの時間を用いて内部の状態を調べます。特に、溶接や鋳鋼などの金属製品に欠陥があった場合、その欠陥部分の大きさや位置を特定することが可能です。超音波探傷試験は非破壊検査の中で最も多く行われている試験のひとつで、発電所や石油、ガス産業などの現場でも広く使用されています。
UT検査は、安全で使いやすいというメリットがあり、内部と表面の両方の欠陥検出、厚み測定、建造物の調査などに適しています。しかし、複雑な構造物の検査には向かないというデメリットもあります。また、欠陥部分が球状の場合や、鉛など一部の素材には適していません。主に製品の内部欠陥の検出や、圧延製品や均質な材料内部の傷の検査に利用されています。
適用箇所:内部、表面
対象:金属、コンクリートなど
検出する欠陥例:溶け込み不良、内部欠陥、巣、厚さ不均一、結合不足など
放射線(X線)透過試験(RT:Radiographic Testing)
放射線(X線やガンマ線)を対象物に照射し、その透過率の変化を利用して内部の欠陥を画像化する検査方法です。放射線は物体の密度や厚みによって透過率が変化するため、透過した放射線を画像として検出し、欠陥の大きさや位置、製品の厚みなどを把握できます。主に溶接部や金属製品の内部検査に使用されますが、厚い材料や鉛などの高密度材料には適さない場合があります。
放射線透過試験は、金属製品の内部欠陥の検出に有効で、溶接の品質確認や配管内部の検査に多く使用されています。また、CTのようにより詳細な内部解析が可能な装置もあり、さまざまな解析方法が用いられるのがメリットです。リチウムイオン電池の内部解析や電子回路基板の実装確認、発電所やプラントなどの建造物におけるパイプや溶接部の欠陥確認にも広く利用されています。
ただし、放射線を使用するため、取り扱いに細心の注意が必要というデメリットもあります。
適用箇所:内部
対象:金属、溶接部、配管など
検出する欠陥例:内部の割れ、気泡、溶け込み不良など
渦流探傷試験(ET:Eddy Current Testing)
渦流探傷試験(ET)は、金属材料に電磁コイルを使用して渦電流を発生させ、その変化を基に表面や浅い部分の欠陥を検出する検査手法です。対象物に交流の電気を流したコイルを近づけることで、電磁誘導によって対象物内部に生じた渦電流の変化を検知し、表面の割れや腐食、厚みの変化を確認します。渦電流の変化を画像化することで、欠陥の位置や大きさを把握することができます。
ET検査は、前処理や後処理が不要で、シンプルかつ効率的であるため、自動検査も可能な画期的な検査技術です。特に、航空機の外板やパイプ、タービンブレードなどの検査に優れ、主に航空宇宙産業や電力産業で活用されています。ただし、導電性を持つ材料にしか適用できないという制限があり、非導電性の材料には適していません。
渦流探傷試験は、厚み測定や建造物の表面検査にも適しており、製造現場でも多く利用されています。
適用箇所:表面・表層
対象:金属、導電性材料
検出する欠陥例:表面割れ、腐食、厚みの変化など
非破壊検査が重要となる溶接欠陥について
当社は、溶接製缶を得意とする金属加工メーカーですが、溶接加工はその特性から製品に欠陥が発生しやすいため、非破壊検査が求められる機会は多いといえます。溶接加工は、金属同士を接合するための強固な手法であり、構造物の強度や耐久性を維持するために重要な技術ですが、高度な技術が必要とされ、作業条件や技術者の技能、使用する材料の特性などにより、様々な欠陥が発生するリスクがあります。代表的な溶接欠陥には、割れやブローホール(気孔)、アンダカットなどがあります。これらの欠陥が放置されると、接合部の強度が低下し、構造全体の安全性や耐久性に悪影響を及ぼす可能性があります。ここで、代表的な溶接欠陥と欠陥の検出に有効な検査手法について紹介したいと思います。
溶接欠陥の種類と有効な検出方法
- 溶接部の割れ
割れは、溶接部に発生するひび割れで、接合部の強度を著しく低下させ、最悪、左記の写真のように接合部の亀裂の発生までを招く、重大な欠陥です。割れの発生原因には、冷却時に発生する収縮応力、材料の硬さや炭素量、不適切な溶接条件などが含まれます。冷却が急速であったり、溶接時に適切な加熱や後処理が行われない場合に割れが生じやすくなります。割れには、溶接部の表面に現れる「表面割れ」と、内部に発生する「内部割れ」があり、内部割れは目視での確認が難しいため特に注意が必要です。割れの防止策としては、溶接前の適切な予熱や溶接後の徐冷、また、材料の特性の理解が有効です。
割れを検出する方法としては、超音波探傷検査や磁粉探傷検査(MT検査)など、内部の欠陥も検出できる方法が有効です。超音波探傷検査は内部の欠陥を探知するため、割れの発生位置や形状を把握するのに役立ちます。また、磁粉探傷検査は表面近くの欠陥を発見するため、特に鉄鋼材での表面割れの確認に適しています。
- ブローホール(気孔)
ブローホールとは、溶接金属内部に形成される小さな空洞(気孔)です。溶接中に金属内に取り込まれたガスが冷却中に閉じ込められて形成されるもので、腐食や将来的な亀裂の原因となる可能性があります。主な原因は、溶接時のガスシールドの不足、不適切な清掃、湿気の多い材料の使用です。湿気や汚れが原因でガスが発生しやすく、溶融金属中でそのガスが抜けきらないことで空洞が残ります。ブローホールを防ぐためには、溶接前の母材や溶接棒の清掃が重要です。特に、表面の汚れや油分を取り除くことでガスの発生を抑えられます。また、乾燥した材料を使用し、湿気を避けることで気孔発生のリスクが低減します。さらに、溶接中の適切なガスシールドの維持と適切な溶接条件の設定(温度、電流)により、ガスが安定して除去され、ブローホール発生の抑制が可能です。
ブローホールを検出する非破壊検査としては、X線検査や超音波探傷検査が有効です。X線検査は、金属内部の気孔や不均一性を画像で確認できるため、ブローホールの検出に適しています。また、超音波探傷検査も内部の空洞を確認する手段として使用され、気孔の位置や範囲を特定するのに役立ちます。
- アンダカット
アンダカットとは、母材の一部が溶接金属に溶け込まずに欠ける現象です。アンダカットが発生すると、その部位に応力(が集中しやすく、ひび割れや亀裂の発生につながり、構造物の耐久性や強度を低下させます。主な原因には、過度な溶接電流や過剰な溶接速度、適切でない角度での溶接があります。溶接電流が強すぎると母材が過度に溶けて、溶接金属が十分に流れ込まずにアンダカットが残ります。アンダカットを防ぐには、適切な溶接電流と溶接速度の設定が重要です。また、溶接角度を適切に設定し、母材と溶接棒の間隔や角度を意識することで、均一に溶け込むように溶接を行いましょう。すなわち、溶接技術者
アンダカットの検出方法としては、目視検査が基本ですが、磁粉探傷検査(MT検査)を合わせて用いることで欠陥の位置や詳細な形状を確認できることがあります。MT検査は、目視検査では判断がしにくい際に、アンダカットの細かな亀裂や表面に近い欠陥を明確にするため、当社もよく利用します。
当社の品質保証と製品事例
当社では、「短納期かつ高い信頼性の製品」をお客様に提供するため、品質管理体制を強化しています。溶接加工品や機械加工品に対しても、厳格な検査基準を設け、高精度な製品を提供してまいりました。また、2005年には品質マネジメントシステム「ISO9001」の認証を取得し、これにより一層信頼性の高い製品づくりを実現しています。今後も、お客様に安心してお使いいただける製品の提供に尽力してまいります。
以下、当社にて実際に製作した製品事例をご紹介いたします。
ASME規格品 溶接、機械加工、非破壊検査、耐圧検査
材質 | ASME(米国機械学会)規格の各種ステンレス鋼材 |
業種 | 海外石油プラント関連 |
数量 | ロット単位オーダー |
サイズ | 3/4inc~5inc |
完全無欠陥裏なみ溶接の特殊技術が必要な輸出製品です。 RT(放射線透過試験)、PT(浸透探傷試験)を行いました。
ASMEの海外特殊規格に適合する検査も行っており、JISなどオーソドックスな規格に加え、特殊規格にも対応可能な検査が行える場合がありますので、お気軽にご相談ください。
当社の品質管理体制
当社では、担当検査員が常にお客様の仕様に合わせた検査方法を用いて対応いたします。品質保証部では、製品の検査を徹底的に行い、お客様のニーズに即した検査成績書を迅速に提供しております。また、毎月開催される品質会議では、不良の傾向を分析・集計し、不良ゼロを目指した継続的な改善活動を実施しています。このような取り組みを通じて、品質の向上とお客様の信頼確保に努めております。
非破壊検査資格者
- 浸透探傷試験(PT):3名
- 磁気探傷試験(MT):2名
- 超音波探傷試験(UT):1名
その他社内対応検査
- 溶接:超音波検査、気体漏れ検査、水漏れ検査、耐圧検査
- 塗装:膜厚検査
『非破壊検査』まとめ
非破壊検査は、品質と安全性を確保するために欠かせない技術です。製品や構造物を破壊することなく、内部や表面の欠陥を検出することで、信頼性の向上や寿命の評価、さらにはトラブルの未然防止が可能となります。私たちの生活や産業の安全を支えるこの技術は、発電所やプラントなどの大規模なインフラから、製造業の一つひとつの部品に至るまで、幅広い分野で活用されています。
当社では、品質管理体制の強化を徹底し、長年培ってきた高い技術力と時代のニーズに対応した設備を活かして、高品質な製品を短納期・低コストで提供しています。豊富な経験をもとに、製品の信頼性を高めるとともに、お客様から高い評価と信頼をいただいております。お困りごとやご相談がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。